災害心理研究所 The Center for Psychological Studies of Disaster

福島の母たち・若者たちの心からの声を発信するプロジェクト

震災当時

ペンネーム S. N.
原発事故当時に居住していた市町村 秋田県鹿角市
避難について 特に避難はしていません
家族構成 父、母、姉、祖父、祖母
年齢 20歳代


 震災当時、私が住んでいた地域は内陸に位置し、震源地からも離れていたため、太平洋沿岸の地域の方たちと比べると震災によって受けた被害は微々たるものでした。

 そんな中私は大学受験の際に福島大学に魅力を感じ、入学したわけですが、放射線等の不安がなかったといえば嘘になります。しかし報道等で福島の方たちが必死に復興に努め、安全性を保証していることを知っていたので、大きな不安はなく大丈夫だと思ってこの大学を選ぶことになりました。

 結果、今日までの生活を送ることができているので、この判断は間違っていなかったと思っています。

 また、直接被害を受けていない他県の人間だからこそ言えることとして私見を述べさせて頂くならば、原子力発電を超える発電量の発電方法が確立されておらず、再生可能エネルギーの普及も思うように進んでいないうえ、現在大部分を火力発電に頼っているという現状で全原子力発電所を廃止しても良いのかという思いもあります。

 放射線の危険性も十分理解しているつもりですが、地球資源の問題も深刻であり、安全と環境のどちらを優先するかという難しい選択を迫られていると感じています。

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